EOS RPをレンタルで試した
rentioで一眼カメラ・レンズのレンタルが3割引きになってたのでEOS RPとRF35mm F1.8 MACRO IS STMを借りてみた。
上位モデルと比べるとアクセサリーシュー部の高さが抑えられていてお手軽な感じ。EOS 40D→EOS 7Dと使ってきたキヤノン派なのでダイヤル類は迷いなく使える。
マウントアダプターを介して手持ちのEF70-200mm F4L IS USMをつけてみる。レンズのほうが重いので、三脚をつけるならレンズ側にしたほうが良さそう。
以下作例。すべてJPEGで撮影してトリミングやレタッチはしていない。
10年以上前の一眼レフで知識が止まっている身からすると、現代のミラーレス一眼はすげーなというのが第一の感想。USB mini-Bとコンパクトフラッシュ(not CFexpress)という石器時代のようなインターフェースがUSB Type-C(充電もできる!)とSDカードに変わっているのは当然として、ISOオートで撮ったらISO3200になってたけどノイズが気にならないとか、防音壁の後ろから飛び出してくる飛行機にAFでスッとピントが合うみたいなことがあるたびに技術の進化を感じた。
ミラーレスといえばEVFは思っていたより実用的で、上位モデルと比べるとそれなりの画質だという人もいるが個人的には十分だと思う。視度調整の範囲が広いのがとても良くて、マイナス側いっぱいに回せば筆者のような視力検査で一番上のCがボケるレベルの視力でも裸眼でピントの山が見える。視度補正レンズを買わなくても大丈夫。
もちろん気になるところもある。まず電池の持ちがイマイチで、空港で飛行機が来るたびにパシャパシャやっていると10機くらい見送ったところで電池マークが半分になる。常温で静止画250枚というスペックシートの表記通りではあるが1日使うなら予備のバッテリーが2,3個欲しい。この辺りは軽さとのトレードオフか。
もう一つイマイチだと思ったのは再生モードのズーム操作。再生中にAFフレーム選択ボタンを押してからメインダイヤルを回すと倍率を変えられるが、いちいち押して切り替えるのが面倒だし、すぐ上にあるAEロックボタンと押し間違えて撮影モードに切り替わるとイラっとする*1。上位機はサブダイヤルですぐ倍率変更できるので変なところで差別化しないでほしい。
連写したときにEVFがブラックアウトしなくてパラパラ漫画みたいになるのも気になるといえば気になるけど、これは慣れの部分も大きいらしいのでそういうものだと思うことにした。
いくつか気になるところはあるものの、10万円ちょっとでフルサイズのミラーレス一眼が買えるのは強い。マウントアダプターでEFマウントのレンズ資産を生かしつつ、徐々にRFマウントに移行していくと幸せになれそう。
*1:7DはAFフレーム選択/AEロックでズームイン/アウトなので余計に間違える
三浦半島半周ツー
千葉に引っ越したから東京湾フェリーに乗って三浦半島に渡ってみた。
東京湾フェリー
出航20分前ごろから乗船開始で、バイクは一番最初と聞いていたので余裕を見て40分前に到着。千葉市側から南下してくると意外と遠い。バイクと人間1人を運んでもらって片道2,100円。
定刻に金谷港を出て東京湾を西へ。前日の雨のせいか、久里浜側には靄がかかっていてよく見えなかった。
船尾越しに金谷側。こうしてみると富津とか鋸南のあたりは基本山で、海ギリギリのところに港があるのがわかる。
およそ40分で久里浜港に到着。それなりにスピードを出しているように感じたが揺れることはなくて快適だった。
乗るときとは逆で降りるときはバイクが一番最後。ただ、平日とかでほかに乗ってる車が少ないとすぐにみんな降りてしまって「お前も早く降りろや」的な圧をかけられることになるので、車両甲板に降りたら手早く準備するが吉。
大根丘陵縦断街道
この辺りは大根で有名らしい(知らなかった)。大根"丘陵"というだけあって途中が小高い丘みたいになっていて、一面の大根畑の中を海に向かって降りていく道が気持ちいい。
まるよし食堂
大根街道を下りきったところ、宮川港の食堂で昼飯。
オーダーは海かけ丼。マグロのすき身にめかぶとはばのりを乗せたもの。のりの風味が良くてうまい。
中トロ漬け丼とか煮魚定食もうまそうだったのでまた来たいところ。
うらり
寒くなる前に帰りたかったので城ヶ島はパスして、三浦漁港でおみやげ探し。三浦大根も売ってたけど巨大すぎてシートバッグに入らないので、今回は手堅くまぐろのとろ角煮をセレクト。
そうこうしてたらバスツアーのおばちゃん一行が押し寄せてきて大混雑になったので撤収。
立石公園
R134を北上していって最後の目的地に到着。夕焼けスポットとして有名らしい。
この季節に日が沈むまでここにいたら寒くて無理なので、すぐ近くにあるマーロウの本店へプリンを買いに行く。いちじくプリンが買えるのはここだけ。
この後は逗葉新道から横横道路と首都高湾岸線を通り、アクアラインを渡って千葉へ。ODO1,000kmも達成できたし年内のツーリングはこれでおわりかな。
CBR400Rに乗り換えた
GSX250Rを買ってからそろそろ4年、高速巡航でもう少しパワーがあったらなぁとか半年ごとに点検出すなら400ccでも維持費変わらないよなぁとか考えていたところでCBR400Rがマイナーチェンジするという話が出てきた。フロントが倒立フォークになってブレーキもダブルディスクになるとかで、海外ではすでにCBR500Rとして売られているらしい。
で、近くのホンダドリームに話を聞きに行ったところ赤色の現行モデルが展示されていて、またがってみたらしっくり来てしまってGSX250Rの下取りもよかったのでそのまま契約した(急展開)。そこからおよそ2週間後に納車されて今日に至る。
CBR400R納車されました pic.twitter.com/zgcAw3sHA2
— あみだ (@_nibral) 2021年11月5日
CBR400R
GSX250Rと同じく速そうな見た目だけどまったり系という位置づけのバイク。車体の大きさはほぼ同じ、重さは+10kgくらい。傾けると確かに重い感じがあるけど普通に乗っている分にはあまり違いを感じない。
今回はちゃんと0km撮れた。2019年のモデルチェンジでかっこよくなったこのメーターも購入に至った動機の一つ。
新車といえば慣らし運転だが、取説には「最初の500kmは"急"のつく操作をしない」としか書かれていなかった。そこまで気にするなということか。1か月点検の予約を入れてあるのでそれまでに500km走って慣れていきたい。
GSX250R
前回の記事の後、社会的に許されそうなタイミングを狙ってターンパイクに行ったり九十九里に行ったりしていた。
走行距離は4年弱でおよそ15,000km。単眼にLEDを組み合わせた顔からリアに向かって伸びていく造形は今でもかっこよく見えるし、疲れて操作が雑になってもギクシャクしないエンジンも優秀だった。トータルで見て良いバイクだと思う。一度も転倒せずに最後まできれいなカウルを維持できてよかった。
GSX250R USB電源の取り付けとタイヤ交換
はてなブログのGoogleフォト貼り付けがいつのまにか復活していたので約1年ぶりの投稿。今回はGSX250RにUSB電源を付けた話とタイヤを変えた話。
USB電源の取り付け
無くても特に困っていなかったが、ちょっと調べたら自分で出来そうだったので付けてみた。
部品選定
GSX250Rはセパレートハンドルなので、USB電源やスマホホルダーをつけるためには別途アクセサリーバーを増設する必要がある。今回はできるだけコンパクトにまとめたかったのでマスターシリンダークランプに共締めするタイプにした。

デイトナ バイク用 クランプバー マスターシリンダー用 マルチバーホルダー フラットタイプ 汎用 ブラック 92801
- 発売日: 2015/09/11
- メディア: Automotive
スマホが充電できれば良いのでUSB電源は1ポートのもの。これにキタコの電源取り出しハーネスとエーモンのリレーを組み合わせてACC連動させる。

デイトナ バイク専用電源 USBx1 5V/2.1A バッテリー接続 (常時通電) 93039
- メディア: Automotive

キタコ(KITACO) 電源取り出しハーネス タイプB GSX250R('17) 756-9000200
- メディア: Automotive

エーモン リレー 4極 DC12V・240W(20A) 3235
- 発売日: 2017/10/02
- メディア: Automotive
安全のためにヒューズとヒューズボックスを2セット、あと電工ペンチも必要。

エーモン ミニ平型ヒューズホルダー DC12V・180W/DC24V・360W 15A(MAX) E424
- 発売日: 2012/05/09
- メディア: Automotive

【Amazon.co.jp 限定】エーモン ターミナルセット(中) 電工ペンチ付 (E2)
- 発売日: 2019/09/03
- メディア: Automotive
アクセサリーバーとUSB電源がデイトナ製なのでスマホホルダーもデイトナにしてみた…つもりだったが、実際はミノウラの製品だった。

デイトナ バイク用 スマホホルダー ワイド リジット iPhone11/Pro/Pro Max/SE2(第二世代)対応 WIDE IH-550D 92601
- 発売日: 2015/05/27
- メディア: Automotive
配線
ネットの情報を組み合わせながら配線イメージを作成。
電源取り出しハーネスのギボシ端子がバイク用の一回り細い端子かつ両方メスなので、リレーに付いているものと同じサイズの端子を使ってプラス側(ACC+)がメス、マイナス側(GND-)がオスになるように付け替えておく。また、USB電源もバッ直用の丸型端子がついているので、プラス側のみ切断してオスのギボシ端子に交換する。
部品が揃ったらカウルを剥がして配線作業。ドライバーセットと6角レンチのほかにT30のトルクスドライバーが必要。最後に外すパーツが太いグロメットと強力なマジックテープで止まっているが、力任せに引っ張ると前側のツメが折れるので注意。(半分折れた)
ハンドルからリアシート下まで配線を通したら一度バッテリーの端子を外し、青→黒→赤→黄の順でリレーを接続。キーONでUSBから電源が取れることを確認し、問題なければ配線をタイラップでまとめてリアシートの下へ押し込んで完了。
完成
アクセサリーバーの長さが10cmしかないのでUSB電源とスマホホルダーでいっぱい。シガーソケットとかGoProとかいろいろつけたいひとには向かないと思う。
スマホホルダーを使うとこんな感じ。メーター表示を遮らないのと、回転と角度調整のおかげで見やすい角度にできるところがいい感じ。ただ、高さ調整にプラスドライバーが必要なのは不便。
使ってみて
もともとスマホナビは使ってなかったので別になくてもいいかな…というのが正直なところ。でも、ギボシ端子つけたり配線引いたりしてバイクいじってる感が味わえたのでヨシ。
タイヤ交換
マッハというバイクタイヤの専門店を教えてもらって、ちょっと調べてみたら思ったより安かったので交換。
旧タイヤ IRC RX-01
純正装着のバイアスタイヤ、丸3年で約13,000kmを走ってもスリップサインは出てこなかった。
フロントは多少ひび割れてるかな?という程度。
リアも溝は残っているが、台形になってきていた。
新タイヤ Pirelli Diablo Rosso III
ラジアルタイヤ入れると曲がるようになって楽しいと聞いたのでラジアルタイヤにしてみた。前後タイヤ+工賃+廃タイヤ処分料+バルブ代で29,700円。
フロントは純正の110/80だと選択肢が少ないので110/70に変更。
リアはトレッド面にもロゴが入っていてかっこいい。
走ってみて
少し走っただけで体感できる変化があった。
- 倒しこみが軽くなった
- 段差を超えたときの突き上げが少なくなった
- 信号待ちでバイクが倒れようとする
- 旋回中に後輪が変形しているような感覚を覚えるときがある
店員によると「バイク指定の空気圧だと跳ねるかもしれない、自分だったら一回220kPaまで落として様子を見る」とのことだったので、しばらくはいろいろ試してみる予定。10,000kmくらい持ってくれたらいいな。
千葉フォルニア & 富津岬ツー
久しぶりにアクアラインを渡って千葉へ。
千葉フォルニア
海沿いにヤシの木が植えられていて、カリフォルニアっぽい雰囲気があるのでこの名前らしい。場所的には袖ヶ浦海浜公園の手前だが、Googleマップに「千葉フォルニア」で登録されているので迷うことはないと思う。直線区間は1kmほど。
後ろから撮るとボリュームのあるカウルとシュッとしたテール部が同時に味わえてポイントが高い。
富津岬
途中で昼飯を挟みつつR16を南下して富津へ。富津岬は全体が公園になっていて、一番先端に建っているのが「明治百年記念展望台」。
一番上まで上ると東京湾に浮かぶ第一・第二海堡がよく見える。雲のない日なら富士山も見えるらしい。
逆光が直接映らないように下からの構図で撮ったらなかなかいい感じになった。光を制する者は写真を制する、という言葉を思い出す。
この2月でGSX250Rに乗り始めてから丸2年が経った。いまのところ飽きる気配はない。もちろん新しいバイクの話を聞いて面白そうだと思うことはある*1が、1日500kmを超えるようなロングツーリングはしないし、林道もそこまで惹かれないとなるとまぁ今のままでいいかというところに落ち着く。
去年は天候に恵まれず走行距離が伸びなかったので、今年はもう少し走りたいなぁと思う。
*1:XSR155とか、セロー最終型とか、新しいレブル250とか
大洗キャンツー2019 with ご当地サイダー
今年も約束の地こと大洗へ。
本当は暖かさの残る10月のうちに行きたかったが、週末になるたびに天気が崩れていたせいで11月になってしまった。
設営
ここをキャンプ地とする (@ 大洗キャンプ場 in 大洗町, Ibaraki Prefecture) https://t.co/YE2RkvBu0F pic.twitter.com/RqZF4Rwbeq
— あみだ (@_nibral) 2019年11月1日
天候に恵まれた3連休のパワーはすさまじく、朝8時の時点で駐車場とキャンプサイトが埋まり始める始末。少し奥へ入ったところに平地を発見して設営を済ませたが、出入りが非常に面倒であった。
「満場」なんて初めて見た。
ご当地クソマズサイダー試飲会 青森編
設営がひと段落したところで、昨年ずんだサイダーと牛たんサイダーをお見舞いされた件のリベンジとして先日青森で仕入れてきたサイダーの試飲会を開催。
↓ その時の記事
↓ 同行者の記事
↓ 犯行声明
senshadouremmeirijichouoyajii.hatenablog.com
買ったときにつけてもらった緩衝材がちょうどいい目隠しになったので、まずはブラインドで一口ずつ。
一通りお見舞いしたところで答え合わせ。今回のラインナップは左からイカスミサイダー、ジョミサイダー、タッコーラ。
一番のゲテモノかと思われたイカスミは甘さ控えめで爽快感があり、この中では一番おいしいという評価に。ただ、ぬるくなってくるとイカスミの生臭さが目立って危ないかもしれないという但し書きがついた。
ジョミサイダーも木の実っぽいエグみをわずかに感じるものの、飲料としてはそれなりにおいしい。健康系ドリンクだといわれたら違和感なく受け入れられると思う。
そしてタッコーラ。口に含んだ時の風味はコーラのそれだが、後味にニンニクが立ち上がってきて時間差でダメージを受ける。飲んだ時の感想が「まずくはないね…(呼吸)まずいけど…」だったといえば伝わるだろうか。
イロモノご当地サイダーを何本か飲んでわかったのだが、牛タンやイカスミのようなおよそサイダーに合わないような風味でもよく冷えていれば意外と飲める。食材の豊かな風味(配慮した表現)が味わいたい人は常温で試してみるとよいだろう。筆者は絶対にやらないが。
潮騒の湯
昼食を兼ねて潮騒の湯へ。
同行した2人があんこう鍋にしていたので、筆者はあえてのカキ鍋。
BONFIRE LIT
安心と信頼の兎マークを3袋ほど買ってきて…
着火。11月の大洗は日が沈むと割と寒く、景気よく燃やしていたらあっという間に薪がなくなって震える羽目になった。翌朝のことも考えると、焚き火台1つに対して薪2袋はあったほうがよさそう。
あと、右下で青く光っているのはダイソーのインスタントコンロ。ペラペラのアルミ容器に着火紙に包まれた炭と焼き網がついていて、火をつけるとお手軽に焼き物が楽しめる…はずだったのだが、火力が安定する前に火吹き棒で煽ったら着火紙だけが一瞬で燃えて沈黙しゴミと化した。
ガスバーナーで炙って何とかリカバリーしたものの、スタンドが低すぎて地面に直置きしたくないし、テーブルに置くと炭の熱で焦げたり溶けたりするので使い勝手はイマイチ。おとなしく折りたたみのBBQコンロとエコココロゴスを買うほうが良い。
つぎのひ
5:30頃から何となく目覚めつつ、7:00活動開始。
アマノフーズの味噌汁はガチ。
まとめ
キャンプ場が混みすぎてて落ち着かなかったというのが正直なところ。場所取りのためだけに早朝から活動するのもしんどいし、次は予約できるキャンプ場にしてもいいかもしれない。
台風19号で避難した話
先日の台風19号で、筆者の住むさいたま市の一部地域では避難勧告(後に避難指示)が発令された。自然災害をここまで身近に感じた日はなかったので、後に振り返ることができるように時系列の記録を残す。
10/9(水)
週末に超大型の台風が関東を直撃することになり、気象庁をはじめ各所から万全の備えをするようにアナウンスが出始める。およそ1ヶ月前、千葉県を中心に大きな被害をもたらした台風15号の記憶も新しく、自宅近くのスーパーでは早くも水のペットボトルやガスボンベが品薄に。
10/10(木)
交通機関が計画運休を行うことが発表され、12日から13日にかけて首都圏は街としての機能が大幅に低下することが確定。スーパーの品薄にも拍車がかかる。
個人的にはまだ楽観視していたところもあって、3連休だし台風一過で天気が良ければツーリングに行こうかなんて話をしていた。
10/11(金)
20:00ごろ
強風による飛来物と浸水による被害を防ぐため、クルマを近くの立体駐車場に移動。帰り道にスーパーを覗いてみたが、水だけでなく乾麺・パン・菓子類など災害の蓄えになりそうなものはほぼ完売、わずかに残った品も次々に売れていく状態だった。
深夜
シャワーの後、断水時の生活用水確保のために風呂桶いっぱいに水をためる。
10/12(土)
朝
目が覚めた時点、台風到達まで半日以上を残した段階で強めの雨が降っていたので河川の増水を覚悟する。自宅がハザードマップ上で浸水が見込まれるエリアにあることから、実際に避難する可能性があると判断して持ち出し用のバックパックを準備して玄関に配置。
バックパックには、東京防災のチェックリストを参考にしながら避難所で半日耐えるのに必要であろう食料と資材を入れた。半日を目標にしたのは、自宅周囲の地形や建物基礎の高さからして最悪でも床下浸水で、水が引けばすぐ戻ってこられるだろうとの見込みがあったため。
9:30ごろ
防災無線で「10:00から避難所開設」の報が伝えられる。ただ、もともとの音質が良くない上に雨風の音でかき消されてしまっており、Twitterで検索をかけて詳細を確認した。警戒レベルは3。アクセスが集中したためか、この時点でさいたま市の公式HPに接続できなかった。
14:30ごろ
朝からの雨が続き、さいたま市街地を流れる鴻沼川の観測所で氾濫危険水位を超えるところが出始める。付近の住民から堤防の高さいっぱいに水が流れる様子がTwitterに投稿され、いつ道路が水浸しになってもおかしくないという状況を知る。が、知ったところで出来ることといえば祈ることくらい。
16:58
荒川上流の熊谷で氾濫危険水位に到達。警戒レベルが4に上がる。荒川第一調節池があるとはいえ、これだけの水が上流から流れてくる上に周囲の中小河川からの排水も加わるとなるとかなり危機的状況であることは明らかだった。
17:30ごろ
調節池と排水設備がフル稼働したのか鴻沼川の水位が頭打ちになり、ついには水位が下がり始めた。ただ、ところどころ欠測していることやTwitterで「鴻沼川が氾濫した」という書き込みを見かけたことから単にそれ以上は川の水が深くならないということだったのかもしれない。
同じ頃、地域の消防団の人が家を訪ねてきて、この地域が浸水する可能性があること、避難場所が少し遠いことを教えてくれた。また、何かの時は連絡をと連絡先を残していった。
18:23
ゆれ
— あみだ (@_nibral) 2019年10月12日
千葉県南東沖を震源とする地震が発生。最初は強風で家が揺れたのかと思った。
大雨が降って近くを流れる巨大な川は着々と水位を上げていき、いつ土砂災害が起きてもおかしくないという状況下での地震は精神的にかなり来るものがあり、次に何か起きたら自宅は諦めて避難しようという気持ちになっていた。
18:40ごろ
さいたま市の一部に避難勧告が出たっぽいが、雨風の音がうるさくて防災無線の内容が全然聞き取れない
— あみだ (@_nibral) 2019年10月12日
先の防災無線と同様にTwitterで内容を確認。避難勧告の対象地域は「荒川に近い区域」という指定がされていて、今自分がいる場所が対象になるのかは放送の内容だけでは判断できなかった。とはいえ危機的状況であることは間違いないので、部屋着から着替えて外に出る準備をしつつ情報収集を続ける。
19:20ごろ
NHK防災アプリの通知で、自宅のある地域が避難勧告の対象になっていることを知る。これからが台風のピークで、強風の中で浸水まで始まったら逃げられないと判断して避難することにした。
日ごろ隣近所との付き合いがほとんどない生活をしているので、万が一の場合に備えて「避難しました。<居住者氏名><人数><避難先><連絡先>」という紙をクリアファイルに挟んで玄関に貼っておいた。数時間後、例の消防団の人から「避難了解しました」というSMSが来たのでこの紙は効果があったように思う。
19:40
最寄りの避難所に到着。中学校だったので、受付で住所氏名緊急連絡先を記入した後で体育館に身を寄せた。照明がLEDになっていて、「水銀灯じゃないんだ…」としばらく天井を見上げていた。
圧縮されているのかと思ったら開封しても膨らまない災害用毛布。それでも体育館の冷たい床に直で横になるよりは100倍マシ。
備蓄品の賞味期限が切れそうになると配られる、あのビスケット。食べるとモソモソするのも同じだが、精神的に来ているときだと顎を動かすことに集中できるのでいいのかもしれない。
21:05
台風が接近して雨風がさらに強まる。関東甲信越と東海地方がすっぽり入る暴風域とは何なのか。
ちなみに台風15号の時はこんな感じ。雨台風と風台風、面で来る台風と点で来る台風という違いはあるのかもしれないが、それにしてもスケールが違いすぎる。
21:51
埼玉県に大雨特別警報が発令。警戒レベルは5、住民は「命を守る最善の行動」を求められた。高台にある避難所に逃げ込むという行動がそれに値することを信じてひたすら耐える。
遅い時間になったため、体育館内は消灯。子供や高齢者を中心に横になる人が増える。
23:30
荒川上流、秩父の二瀬ダムが異常洪水時防災操作を行わないことを発表。上流で少しでもバッファリングしてもらえるという事実がうれしかった。
ギリギリ持ちこたえた二瀬ダムは神
— あみだ (@_nibral) 2019年10月12日
10/13(日)
2:23
さいたま市のすぐ西にある荒川の観測所で氾濫危険水位に到達。普段の水位は4m前後なのに対し氾濫危険水位は12.6mと3倍以上の値が設定されているが、数時間であっという間に赤い線を越えてしまった。
3:12
ついに避難指示(緊急)が発令。スマホの緊急速報だけでなく、防災無線もサイレンを鳴らして避難を呼びかけていた。この時間は既に台風は通り過ぎたあとで、星が良く見える夜空と「緊急放送、直ちに避難。」という切迫した放送が対照的だったのを覚えている。
ここまで来るともう諦めの気持ちが優勢になってきて、もうどうにもならないから寝てしまうことにした。今思うと、朝からずっと気を張っていて体力的にも限界だったのかもしれない。
7:00ごろ
にわかに周囲の物音が大きくなり起床。すぐに手元のスマホで防災アプリとTwitterのタイムラインを追い、荒川が持ちこたえたことを知る。依然として氾濫危険水位は超えているものの、少しずつ水位は下がり始めていた。
状況が良くなりつつあることから、荷物をまとめてすぐに帰宅。浸水の形跡はなく、結果だけ見れば被害はゼロであった。停電もせず、断水もせずという恵まれた状況でもこれだけ疲れたのだから、自然災害というのは恐ろしいし、日ごろから備えておかなければならないと感じた。
帰宅
— あみだ (@_nibral) 2019年10月12日
持ち出し袋に入れておいてよかったもの
- モバイルバッテリー
- 情報収集でスマホを使い続けることになるのでとにかく電池が減る。Lightning・USB Type-C・microUSBと必要なケーブルも忘れずに。
- ブランケット
- 寒いときに肩から掛けてもいいし、横になるときは折りたたんで枕にできる。支給の毛布1枚だけでは厳しい。
- チョコレート
- 甘いものを食べると気持ちが落ち着く。
- 有線イヤホン
- NHKの防災アプリで台風情報の同時放送を見たり、音楽を聴いたりして気を紛らわすことができる。
手元に残っている記録と思い出せる記憶はこれで全部。体力的にも精神的にも消耗した週末だった。