アンダーリム

バイクで遊んだり遊ばなかったりする

国道299号 十石峠を車で探検してきた(林道要素あり)

お盆で実家へ帰省した帰りに十石峠を車で探検してきた。

国道299号が関東でも有数の酷道というのは知っていたが、それなりに走れるなら国道18号や254号が混んでいる時の代替として使えるかもしれないと思っていた。しかし、結論から言うとこの道を選択肢に入れてはならない。渋滞が嫌なら早起きするか夜中に走るかして時間をずらすほうが賢明。

以下、酷道を甘く見て痛い目にあった筆者の記録。  

国道141号分岐

佐久穂町で国道141号と分岐するところからスタート。佐久穂までは中部横断道が開通していて、しかも佐久北IC以南は無料なので国道18号からここまではあっさり到達できる。

299号に入って少し走ると、電光掲示板に「通行止」の文字。これは事前に調査済みで、十石峠を越えて少し行ったところから群馬県道45号との分岐までが通行止めになっている(2018/08/14現在)。この区間は過去にも通行止めになっていたらしく、Googleストリートビューにも迂回路の方しか載っていない。

http://www.uenomura.jp/2018/03/299.htmlwww.uenomura.jp

臼石橋(古谷ダム上流側)

片側一車線の田舎道を走っていくと、古谷ダムを越えたところで不穏な看板が出てきて、

道幅が半分になった。

離合困難、センターラインなし、ガードレールなし。この場所はまだマシな方で、もっと狭い場所や見通しの悪いカーブもある。

十石峠

時折復活するセンターラインに感謝しつつ、長野・群馬県境に到達。一応展望台とトイレ、駐車場が整備されているが、暑い上に携帯のつながらない場所だったのでさっさと下り区間へ突入することにした。

群馬県側に入ると道路が少し広い気がする。センターラインはないが、普通車同士なら離合できそう。

通行止めポイント

「大型車通行不能」のアピールがすごい。通行できた時期の情報によると、この先には道が狭い上に道路直上の崖がせり出している箇所があるらしい。

通行止め区間に向かって右側にあるのが迂回路の「林道 矢弓沢線」。全長7.3km。

林道になっても道路のクオリティは変わらず。ただし、舗装がうねっている部分があったり、拳大の落石が転がっていたりするので油断すると死ぬ。

と、道路の写真を撮る余裕があったのはここまで。この直後、きつい下り坂とカーブが連続する区間を抜けたところで「ここでブレーキ効かなくなったら終わりだな」と思ったのとほぼ同時にブレーキペダルが軽くなり、床まで踏んでもゆっくりとしか減速できなくなった。

ブレーキがおかしくなったのは明らかだったので次の下り坂が来る前に何とか車を止め、ドアを開けて感じたのは何かが焼けるにおいと白い煙。フロントブレーキがフェード現象を起こしてしまっていた。とにかくその場でブレーキが冷えるのを待つしかなかったが、対向車と後続車が1台も来なかったのは不幸中の幸いだったと思う。

10分ほど経ってペダルの踏みごたえが元に戻ったのを確かめた後、最大限エンジンブレーキを使いながら何とか林道を走破。群馬県道124号に合流し、2kmほど走ったところで299号に戻った。

この後、上野村を抜けたところで藤岡に下りる国道462号と分岐し、299号は小鹿野を越えて秩父へ。志賀坂トンネルの前後もなかなかの酷道だったが、十石峠とブレーキの一件でかなり疲れてしまい写真を撮る気力がなかった。そして秩父から先は何度かバイクで通っているので目新しさもなし。

結局、実家から自宅までの230kmを走るのに8時間もかかってしまった。とにかく疲れる上に時間もかかるので、酷道を探検するという目的以外でこのルートを選択しないほうがよい。